Memo 2018年06月ログ

ニルアド第十二話感想

2018/06/26 カテゴリー:感想 タグ:アニメ,ニル・アドミラリの天秤

アニメ「ニル・アドミラリの天秤」第十二話を見ました。
「帝都幻惑綺譚―ニル・アドミラリ―」です。
ついに最終回です。
ラスボス・隠さんと対峙、炎の稀モノ事件の解決に動きます。
そしてツグミさんの個人的な決着もあって、その後のエピローグが描かれます。
大団円……と思いきや、見たことないキャラがちらりと顔を見せたりして、続きをちらつかせてくれてます。
もしかして、評判良ければ二期もあるのかな。
個人的には来て欲しいかも。
たぶんあの新キャラはゲームFDの方に出てくるんだろうし。
恋愛としては特に決着はついてませんが、基本的にツグミさんモテモテということで。
個人的には隼人一歩リードに見えたなぁ。
もし二期があるとしたら、どうなるか判りませんが。

ともかく、十二話について細かい部分の感想を書いていこうと思います。
隠さんの過去が明かされ、ツグミ&ヒタキ姉弟を巻き込んで焼身自殺を図ろうとします。
過去回想シーンに出てきた、幼い頃のツグミ&ヒタキ姉弟がめちゃくちゃ可愛い!
まさに天使!
あんな純真な微笑みとキラキラした目を向けられて、無邪気に慕われたら邪念も浄化されますよ。
隠さんはかえって拗らせてしまったけど。
狂気に蝕まれた彼に対して、ツグミさんは為す術なく陥落。
稀モノに取り込まれてしまいました。
というか、懐からガバっと取り出した和綴本の見開きを提示されただけで、暗示にかかっちゃうものなんですかね?
アニメ的演出なんだろうけど、ちょっと強引すぎなような。
ヒタキくんや葦切さんだって、ある程度読み進めて暗示にかかっちゃった感じがしたのになぁ。

ダークサイドに引きずり込まれたツグミさんは、隠さんの過去を目の当たりにします。
幼い頃両親と三人で幸せに暮らしていたけれど、出兵した父の戦死から一家崩壊。
母親が焼身自殺、隠さんだけが取り残されてしまった。
原因は父の死だけど、母親の精神状態が強く彼に影響与えてしまったんだなぁ。
四木沼らカラスの稀モノは投薬による擬似的な代物だったけど、彼は純粋培養されちゃった感じしますね。
しかも稀モノを見ることができて、自ら書くことで生み出すこともできる。
実験と称してフクロウの仲間を標的にして、朱鷺宮さんの大切な人も亡くなってしまった様子。
きっと恋人か旦那様なんだろうな……。
彼女がフクロウと稀モノに思い入れがあるのも、じつは隠さんが元凶ということか。
色々納得しました。

隠さんは本を書きたくてたまらないと、稀モノにのめり込んでいく。
そうしないと炎に焼かれて痛い、苦しいと喚く。
その呪いのような言葉がツグミさんを追い詰める。
ヒタキくんは簡単にとっ捕まって縛り上げられ……年頃の男の子なのに、体力ないなぁ。
大人相手とはいえ、抵抗できなかったのか、彼は。
三人とも隠さんが持ち込んだであろう油被って、ロウソクの火を落とされそうになります。
そこへ間一髪、隼人さんと朱鷺宮さんが到着。
隼人さんは剣を抜いてロウソクを切断、火を消して隠さんを殴り倒し、ツグミさんを取り戻そうとする。
「久世!」と叫んでいたのが「ツグミ!」と名前呼びになったのが良かったなぁ。
正気に戻ったツグミさんを抱きしめたのも良かった。
……油でベトベトだろうにね。
Suaraさんの曲が挿入歌として流れたのも良かった。
エンディングテーマとして相応しいと思う。

さて、隼人・朱鷺宮の両者は隠さんを殺したいくらい憎んでいる、と隠さんは思い込んでいるようで。
「殺せ」と吐き捨ててましたが。
でも殺さない。きちんと生きて罪を償え、と諭す。
乙女ゲーム原作アニメだから、これくらい温くてもいいのかな……と、うっかり流されそうになりましたが。
ちょっと、皆さん! 忘れてません?!
ヒタキ君は死んでいないとはいえ、火傷を追って死にそうになってましたよ?
傷害の被害者でしょ?
なんで何も言わない?
ツグミさんも憐憫の眼差しで諭し、手なんて握っちゃいましたが。
隠さんは子供のように泣き崩れてましたが。
いやいやいや、おかしいでしょ。そんなことでいいんですか?
ヒタキ君も土壇場では何も言えなくなってしまう子なのかな。
何か呆然とするだけで、反応すらできない様子でしたよね。
この子、本当に大丈夫?

釈然としないまま、朱鷺宮さんとツグミさんの話し合いになります。
ツグミさんの処遇についてですね。
今後どうするかと問う朱鷺宮さんですが、ツグミさんは「ここに居る」とのこと。
聞き耳たててた男性陣はほっと一安心の様子でした。
隼人は言い訳してたけど心配だったんだよね。
まったく可愛いなぁ、なんて呑気にかまえていたら、ツグミさんがその前に、と言い出す。
何かと思えば、第一話で出てきた婚約のお話。
その一件を片付けてからフクロウに復帰するつもりらしいです。
晴れ着をまとってお相手のお屋敷に乗り込みます。
振り袖のツグミさん可愛いなぁ。
やっぱりこういうのが似合いますね。さすがお嬢様。

通された広間にはピアノが置いてあり、誰かがそれを演奏。
ツグミさんは待つこともせずにいきなり本題を切り出してました。
えー……お嬢様なのに、そんな失礼なことしちゃうの?
普通、ピアノ弾き終わるまで待つもんだろうよ……。
ツグミさんせっかちすぎない?
なんて思ってたら、現れたのは綺麗に髪をオールバックにまとめていた隼人。
いや、最初誰かと思いました。
声を発するまで隼人と気づかなかったよ……。
ツグミさんも混乱してましたが、それ以上にこちらも混乱してました。

つまり、尾崎という名字は偽名で、社長の御曹司という立場と離れて仕事がしたかった、ということらしいです。
ツグミさんに婚約を申し入れたのは最初からツグミさんが好きだったから。
彼が語る「難攻不落の公園の君」というのは、ツグミさんのことだった、と。
いやぁ、騙されました。
この展開は卑怯だ!
ちょっと頬を染める隼人に胸キュンでしたよ! やられた!
フクロウで働きたいというツグミさんの気持ちを尊重して、婚約は白紙撤回だって。
……ちょっと残念。
ツグミさんもまんざらではなさそうだったのにね。
でも、隼人さんはツグミさんを諦めるつもりはないらしい。
同じ気持ちになってもらうと宣言して、いつもの髪型に戻ってました。
この恋人未満な関係というのも美味しいかも。

その後の皆もそれぞれ描かれてました。
葦切さんの側には小瑠璃ちゃんが居て、ウサギさんにカットしたりんごを「あーん」と運んで食べさせてました。
ちょっと照れてる葦切さんと、ぐっと拳を握りしめる小瑠璃ちゃん可愛い。
朱鷺宮さんと猿子さんは「お疲れ様」と盃を交わしてました。
写真立てには朱鷺宮さんとお相手の方。「終わったよ」と報告してたみたいです。
相変わらず猿子さんはド派手な仮面つけたままだけど、脱がないのかね?
素顔見てみたいのになぁ。

翡翠君は庭の木につけた鳥籠に、カワセミが来ていたことを発見。
昌吾君はキッチンでお料理、ビーフシチュー作ってました。相変わらず「お坊ちゃまと呼ぶなー!」と叫んでましたが。
雉子谷さんはもしかしてわざとやってる? と疑いたくなるほどですね。
滉は映画館の看板を見てチケット二枚を取り出し、ツグミさんをデートに誘う気満々です。
紫鶴さんは原稿を焼きし捨ててましたが、いつか彼女に先生のことを話したいとのこと。
どんな意味があるのかは、ゲームやらないと判らないですね。
つい忘れそうになる累ですが、本屋さんでばったりツグミさんと再会。ちゃんと学生してて、夢に向かって邁進しているようです。そしてツグミさんのことも諦めてないみたい。
ツグミさん包囲網ができあがりつつある中で、隼人は杙梛さんとビリヤードしてました。
9番ボールがポケットに入る……!というところで、ペリがナチュラルに妨害。
そういえばこの子、物語と無関係な所でちょこまかしてましたよね。
杙梛さんは情報屋として色々便利なんだろうけど、ペリはもう好き勝手してたような。
CM切り替え前のアイキャッチで出てくるから、存在感は抜群でしたが。

歌が流れた後は、一話を踏襲。
和綴本を持って逃げようとした天パっぽい人を追い詰めて、「フクロウだ」と宣言するわけですが。
今回はツグミさんがその役を担ってました。
ドヤ顔で終わり。
一件落着……なんだけど、四木沼夫婦と謎キャラの三人が船に乗っていたりして、意味深ではあります。
もし二期つくられるようなら、その伏線になるのかな。
そういえば四木沼の元には軍人キャラとか出てたけど、さっぱり活躍の場がなかったですよね。
彼が物語に絡むのを密かに楽しみにしてたのに。
出すだけ無駄だったのでは? 持て余してたのかな?
その辺りを知りたかったら、ゲームをやれってことなんでしょうか。
販促アニメということなのか。

恋愛を主軸にした物語のはずが、曖昧なまま終わっちゃったし。
彼らのどれか一人との関係を見たかったら、ゲームをやれって感じですもんね。
エロチックな意味深映像をエンディングに流しておきながら、本編では色っぽいシーンなかったしなぁ。
あ、ツグミさん強姦未遂ならあったけど。
抱きしめるとかハグまでは接触あったけど、キスもなかったなぁ。
それはそれで良いけど、原作ゲームは微エロ方面で有名だったので意外でした。
誰ともくっつかないのなら、微妙な関係で引き伸ばした方が美味しいですね。

総合的にアニメとして見るなら、悪くはない、という感想です。
細かい部分でツッコミ所も多かったし、チグハグな印象は最後まで拭えませんでしたが。
かえってゲームの方が気になったし。
二期……はあるのかな。やる気っぽいけど、状況次第だよね。
ついでに言うなら、OPとEDをゲームと同じアーティストの方にお願いしてほしかったな。
アニメのOPも単体で聞くなら悪くないんだけど、映像合ってないし。
カット割りも動きも不自然だったし……。
もっと気合入れてほしかったな。大張さんとか幾原さんとか力のある人を使ってくれとか、贅沢は言わないからさ。
EDは論外。
声優として好きな方ですが、今回の歌はちょっと……。ファンの方には申し訳ない。
作品の余韻が吹っ飛んでしまいます、色んな意味で。
やっぱりアニメの歌って重要なんだなぁと改めて認識。

何はともあれ、楽しい三ヶ月でした。
毎週感想を書くのは大変でしたが、なんとか完走できました。
また何かあったら書いてみたいです。
来月から夏アニメが始まりますが、何が心にぐっと来るのか。
楽しみなような、不安なような。
複雑な気持ちですが、色々録画してみたいと思います。


ニルアド第十一話感想

2018/06/19 カテゴリー:感想 タグ:アニメ,ニル・アドミラリの天秤

アニメ「ニル・アドミラリの天秤」第十一話を見ました。
「母と父と子と―キズナ―」です。
いよいよナハティガル騒乱のクライマックス。
今まで起こしてきた様々な事件がどのような決着を迎えるのか。
フクロウの皆は、カラスは、カグツチはどうなるのか。
カグツチの累VS百舌山、鴻上滉VS四木沼喬の対決も次週から持ち越しだったし。
最終回は十二話になるだろうから、ひょっとすると解決しないまま次週持ち越しも考えられる?
等々、アニメ放送までは様々な予想をしてました。
もしかすると、こういう時間が一番楽しかったのかもしれません。
実際に見てみると拍子抜けすることもあれば、いい意味で裏切られて全く予想外の展開に引き込まれることもあります。
どちらにしても、物語の醍醐味というヤツなのかもしれません。

……なんて言ってたら、初っ端から滉の拳一発で四木沼喬がダウン。
あれ? あっさり警察に連行されてるよ?
笹乞君が連れて行かれるのは判るけど。
隼人・滉・ツグミの三人はロビーで四木沼たちを見送るけど、滉は「カグツチがどこかにいるはず」と呟く。
ツグミさんは累が気になってナハティガルの中に戻る。
隼人&滉も一緒についていくと、負傷した翡翠君発見、確保。
けれど一番の問題は百舌山と累。
鷺澤累の父親と百舌山は知己の間柄らしい。でも本当の親子ではないらしい。
それは累も承知してたみたいだけど、本当の親は百舌山と知らされて累は大ショック。
しかも百舌山が薔子さんを襲って作らせた子が、鷺澤累だという。
私にとってはそっちがショックだよ!

あの美しく気高い四木沼薔子さんにそんな過去が……!
キャラクターの出自がどうのより、一番大きな衝撃がありました。
確かに百舌山に対して嫌悪感を抱いているようだったけど……。
昔自分を襲った相手が夫の仲間面して近辺をうろつくとか、相当の恐怖と嫌悪があったでしょう。
おそらく華族だろうから事件は表沙汰にならないままもみ消されて、四木沼喬と政略結婚させられたんだろうな。
その四木沼に対しても罪を重ねてほしくないと思うのは、自分の中に闇を抱えてたからなのかな。
つーか四木沼はこの一件を知ってたのか?
知らないっぽいけど、だとしたら薔子さんの何を見て愛してると言ったのか。
何か共感するものがあったのかな。
百舌山たちの前に現れた薔子さんは拳銃の銃口を向け、ずっと彼を殺すことを願っていたとのこと。

累は百舌山が父親と知らされてショックを受けてたけど、薔子さんが母親と聞かされて微妙な表情だった気がする。
なんというか、ふわふわして実感ないような感じ。
でも薔子さんは自分が産んだ子への深い愛情を抱えていたと知って、心動かされていたようですね。
本当の母親は養母と言いつつ、百舌山に反撃されそうになった薔子さんを庇っていたから。
ちなみに百舌山は何かを入れた注射器を武器にしようとしてたけど、累に突き飛ばされた弾みで注射器を飛ばされ、自分の尻に突き刺さしてました。
何このコント。
塔から気球を使って逃れようとしてたみたいだけど、薔子さんの銃が暴発して気球に引火。
火がついたまま百舌山を連れていってしまいました。
累の一件はこれにて完結。
ツグミさんと会った彼は「もう本は焼かない」と憑物が落ちたようでした。

ツグミさんは朱鷺宮さんと再開。
無事に戻ったことを喜び、朱鷺宮さんは感極まったようにツグミさんをハグしてました。
カラスのスパイだとバレてしまった滉は立ち去ろうとするけど、朱鷺宮さんは戻ってこいと言う。
昌吾くんにも「明日の当番だ」と諭される。
さらにトドメとばかりに、隼人が滉をぶん殴ってました。
黙って立ち去るなんて許さない!と格好良く啖呵切ったと思えば、逆にぶん殴られて鼻血が。
滉と殴り合って解り合って、いい感じに決着ついちゃったよ。
あっさり認めちゃってるけど、いいのかね?
スパイ容疑ってかなり重いでしょうに……。
フクロウは軍事でもなく憲兵でもなく武闘組織でもないからいいのか?
その辺り、ちょっと曖昧だよな。

事件は解決……と思いきや、気球は途中で落下。
百舌山はちゃっかり生きてましたよ。
しぶといなぁと思っていたら、偶然拾った稀モノ和綴じ本を開いてしまい、炎の中へと入っていきました。
そして木陰で様子を覗っていた、フクロウの制服をした何者かが立ち去る。
誰かが糸を引いていたということですね。
コイツ等が作ってた黒いアウラじゃないし。
ヒタキくん、隼人の妹、そして葦切さんの手紙に共通するような「炎」のアウラでした。
ここまでがAパート。

Bパートは無事に事件解決ということで、お寿司を振る舞ったパーティでした。
昌吾くんが可愛かったなぁ。
一番遅く仲間になったのに、ツグミさんの歓迎会みたいと言う言葉に対して「昨日のことように」と最初から居たような顔して発言。
皆にツッコミ入れられて「ジョークだ」と言い張る。
「お坊ちゃまがジョークを」と感涙の雉子谷さん、この人と昌吾くんのやり取りもすっかり馴染みですね。
皆がワイワイ仲良くはしゃいだと思ったら、日を改めて真剣な様子のフクロウ幹部一同のシーンに切り替わりました。
猿子さん朱鷺宮さんと対面する隼人。
話題は、ツグミさんが証言した「炎のようなアウラ」についてでした。
隼人の妹、ヒタキ、そして葦切さんの見た稀モノの筆跡が隠さんと共通するとのこと。
稀モノに触れないように鏡に写した文字で探し当てるとか、猿子さん只者じゃありません。

ヒタキたちが読んだ和綴じ本は筆者の名前が違うけど、隠さんとイニシャルが同じらしい。
確証はないが、隠さんが怪しいと睨む三人は、彼の自宅へと向かう。
ところが、等の隠さんはツグミさんと一緒に久世家へ。
かつて書生として共に暮らしていた過去があり、ヒタキ君も退院したとのことで会いたいとのこと。
誰も疑うことなく迎え入れ、隠さんはヒタキくんが読んだ和綴じ本の他にも稀モノがあるような発言をする。
ツグミさんとヒタキくんは慌てて書庫へ。
隠さんの誘導に面白いくらいハマってますね。
微塵も疑っていないから仕方ないんだけど。
ツグミさんヒタキくんが入ったところで、邪悪な表情を浮かべる隠さん。
正体を表したところで、EDとなってしまいました。

次回予告は隼人さん。
ツグミさんを案じるような発言の後に「おまえに伝えたいことがあるんだ」みたいなこと仰ってましたが。
これ、本編での恋愛フラグなのかな。
てっきりツグミさんは誰ともくっつかないものだと思ってたんだけど。
とはいえ、そんなに隼人さんと接触があったようにも思えないしなぁ。
他の面子も恋愛というには中途半端な感じ。
隼人と友達以上恋人未満的な感じで終わるなら、それはそれで美味しいけど。
隠さんの件も気になるけど、やっぱり恋愛フラグが気になります。
来週はとうとう最終回ですね……!
心を落ち着けて待っていようと思います。
楽しみだけど、ちょっと寂しいかも。


ニルアド第十話感想

2018/06/11 カテゴリー:感想 タグ:アニメ,ニル・アドミラリの天秤

アニメ「ニル・アドミラリの天秤」第十話を見ました。
「白亜の鳥籠―トラウマ―」です。
先週に引き続き、ツグミさん貞操の危機。
長椅子に押し倒されて子を産んでもらう発言いただきました。
当然「貴方結婚してるんじゃ」とツグミさんからもツッコミ入ってましたが、この夫婦にも事情があるみたい。
四木沼喬は薔子さんを「愛してる」とは言ってるし、薔子さんも情はあるっぽい。
感情とは別に子供を作るならツグミさんが良いと目をつけたようです。
若くて器量良し、家柄も良いお嬢さんで、しかもアウラを見る能力持ち。
確かにこうして並べてみると、喬氏にとっては超優良物件だな。
でもツグミさんの同意なしで襲うのは良くない。
当然、ツグミさんも口で抵抗してましたが。

個人的には、その足(とくに膝)で蹴り上げちまえばよかったのにーと思います。
一撃で倒せなくてもある程度ダメージ与えられるし、四木沼氏の持つ杖を奪い取って急所を潰してしまえば一件落着。
……って、華族のお嬢様には無理な話か。
そもそも乙女系アニメのヒロインは自ら手を汚すものではない、ということなんでしょう。
悲鳴を上げたら滉が助けに来たし、一先ずの危機は脱したようですが。
ナハティガルは敵味方入り乱れて大混乱。
カグツチは屋敷に放火してるし、隼人たちも乗り込んでくる。
翡翠はそのままツグミさん探しに行って、隼人と滉が合流してカラスと乱闘。
せっかく逃げたツグミさんも階段の下で騒ぎが起こっている様子に怯んでました。
太ももにナイフ仕込ませてたみたいですけど、なんでそれを四木沼のときに出さなかった?
むしろ、そっち側触れられなくて良かったよ。
ナイフ取り上げられるところだったじゃないか。
でも結局薔子さんに捕まってティータイムに。

ツグミさんは薔子さんが騙されていると思いこんで、一緒に逃げようと説得しようとする。
でも薔子さんはどこか煙に巻くような態度でしたね。
雲を掴むというか、ツグミさんと薔子さんで見ている世界が違うような、話が噛み合わない感じ。
しかも、ツグミさんくらいの息子がいるとの爆弾発言が。
え? すでに子持ちだったんですか?
話の雰囲気から四木沼の子じゃなさそう?
やっぱり複雑そうな人だなぁ。
この人のバックグラウンドがとても気になる……!
ニルアドの女性キャラは皆さんとても綺麗で気になる人ばかりなんですが、ダントツで薔子さんが気になります。

一方で紫鶴&昌吾組も到着してました。
稀モノ和綴本制作の張本人、笹乞さんが和綴本を抱え逃走。
その先に、紫鶴さんたちが立ちはだかる。
笹乞は個人的に紫鶴さんに対する怨嗟が強く、自分の力では作家として認められない劣等感に苛まされていたようです。
紫鶴さんに対して「なんでおまえ小説なんて書いてんだよ!」とか何とか吠えてましたね。
超リア充のおまえなんかがー!とか、言い分聞いてたら笑ってしまった。
それでライラック事件を起こしたのかと紫鶴さんは挑発に乗ることなく、冷静に指摘してました。
あっさり認める笹乞。
彼が作った稀モノを狂信的なファンに触れさせて、背中を押しただけと。
まぁ、あの回では笹乞が一番饒舌だったしね。
犯人は犯罪現場に戻る、というヤツで解り易い態度だったもんなぁ。

そして稀モノ作りに対しても開き直った態度でした。
どうやら彼なりの利害で四木沼たちに協力していたようです。
稀モノ作りに協力すると、誰もが認めてくれる、とのこと。
それは物語を必要としているのではなく、稀モノというガワのみ。
そのことも、彼はよく理解してたようです。
結局、笹乞を説得できたのは知己の間柄だった紫鶴さんではなく、純粋な彼のファンだった昌吾くんでした。
普通に出版した本から好きで、稀モノもすぐに笹乞のものだとわかったとのこと。
次の話が読みたいという昌吾くんの言葉に、笹乞は泣き崩れてしまいました。
なんか……笹乞のことが憎めなくなったよ。

昌吾くんも良かったなぁ。
笹乞の書く闇部分を受け入れて共感するような、そんな影が彼にもあるんだなぁ。
ゲームの個別ルートではどんな話になるんだろう?
ツンツンしてた彼がデレるのは判るけど、どんな話の展開になるのかは見えないです。
笹乞氏とのやりとりも出てくるのかな。
見てみたい……けど、それはまた後日ということで。
紫鶴さんの闇も想像できないけど、アニメではこれ以上出てこないんだろうな。

さて話は翡翠くんと百舌山の確執に触れます。
最初は穏便に自首を勧めてたけど、百舌山が大人しく従うわけもなく。
逆に挑発されて翡翠くんは能力を行使。
相対するにしても純粋な翡翠くんじゃあ、向こうが変態すぎて敵いません。
能力使っても「おまえの力はこの程度か、弱いぞ、もっと見せろ」ですもん。
しかも翡翠くんのお母様の件を持ち出し、トラウマを的確に抉ってくる。
どうやらお母様は百舌山のモルモットにされ、亡くなってしまったようです。
可哀想に……。
当然のごとく翡翠くんは激高しますが、その彼を止めたのはお母様の幻でした。
火は消え失せて誰も死なないまま。
一件落着かと思えば、百舌山はどこまでもゲスい相手でした。
仕込み銃で翡翠くんを撃ち、さっさと逃げてしまいます。
今回の話で一番の重傷者は翡翠くんなのでは?!

さて、肝心のツグミさんですが。
逃げようとしてエレベーターに乗り込み、逆に四木沼喬にとっ捕まってました。
なんて間抜け。
階段にうようよカラスがいたからって、言われるがまま逃げ場のない密室に乗るのもどうなの。
四木沼は地下を通って逃げるらしいのですが、そこは近未来の廊下っぽい雰囲気でした。
あれ? カグツチが放火してまわった場所は違うの?
まったく影響なし? それってどうなの?
ツッコミが追いつかなくなったところで、隼人と滉が駆けつけてくれました。
そこで衝撃の新事実。
滉は四木沼喬と異母兄弟とのこと。
あー、なるほど。異母弟だからこそ、前回の振る舞いだったのか!
滉も直談判しに行ってたのは、よく知る間柄だったからなんですね。
色々納得しました。

ツグミさんは四木沼に捕らわれてピーンチ!と思いきや、手に噛み付いて脱出。
良かった、ちゃんと抵抗してくれたよ!
口では抵抗してたけどなかなか行動にでなくて、大丈夫かと心配になってました。
やればできる子ですね、ツグミさん。
無事に隼人さんのもとに戻りましたが、危険な状況には変わらない。
兄弟間の決着をつけるため、四木沼VS滉の殴り合い。
一方で逃げた百舌山もカグツチ・累と対決の模様。
あれ? ここでも訳あり?
気になりつつも、今回のお話は終了となりました。

今回も内容盛りだくさんでしたー!
相変わらず戦闘シーンはもたついた印象だったけど、笹乞と昌吾くんのやりとりや翡翠くんの純粋な気持ちなど、見所もいっぱい。
来週のお話も気になります。
今までツグミさんにちょっかい出す学生程度の認識だった累にどんな事情があったのか。
次回予告も彼だったし、彼メインの話になる……ということでしょうか。
この事件がどのように収束するのかも気になるところです。
恋の行方については……誰ともくっつかないまま終わりそうなので、期待せずに来週を待っていようと思います。


ニルアド第九話感想

2018/06/04 カテゴリー:感想 タグ:アニメ,ニル・アドミラリの天秤

アニメ「ニル・アドミラリの天秤」第九話を見ました。
「凶鳥乱舞―カラス―」です。
いよいよ物語は佳境に差し掛かろうとしています。
アニメ制作としても佳境なのか、切羽詰まっているのか。
以前から止め絵は綺麗でも動きのおかしいカットはありましたが、その頻度が多くなったような印象です。
その止め絵も崩れているのもちらほら……。
初っ端から路面電車の中で焼身自殺を図ろうとした葦切先輩と、その現場を発見したツグミさん隼人さん小瑠璃ちゃんの三人組ですが。
ツグミさんは棒立ち、小瑠璃ちゃんは悲鳴を上げて蠢いているし、隼人さんが救出に動くのも遅かったような印象。
もっとこう……、半狂乱の小瑠璃ちゃんが路面電車に駆け寄ろうとするところをツグミさんが抑えて、隼人が代わりに……みたいな展開の方が良かったんじゃないかと。
話の流れもそうですがアニメの動きとして変で、小瑠璃ちゃんの演技だけが過剰に見えてしまう結果に。
ちなみに先輩は一命を取り留め、小瑠璃ちゃんの看病を受けるというイベント起こしてました。
良かった良かった。事件が終わったらぜひくっついてラブラブになってほしいものです。

さて、葦切さんが受け取った手紙が稀モノで、危うく記者一人が死ぬところだったわけですが。
その記者が探っていた対象を考えたら、意図的なものを感じます。
裏で糸を引いているのはカラスか? 当然、皆もそう思うわけですが。
でもツグミさん曰く、アウラの色が違うらしい。
カラスが作るアウラは赤や緑に黒っぽい色が混じっていて、葦切さんのはヒタキくんと似てるらしい。
二人の共通点と言えばツグミさん、ということになる。
もう一人気になるのは隠さん。
ツグミさんの家に一時期世話になったという過去があり(ヒタキくんとも面識あって)、前回では葦切さんとも顔を合わせている。
フクロウとは別の思惑があって動いてるっぽい空気を醸し出しているし、葦切さんが邪魔で排除しようとした……とも考えられる?
ヒタキくんを自殺未遂に追いやってツグミさんがフクロウに来たのも狙っていた……?
考え過ぎかなぁ。
でもちょっと怪しいんですよね。

意識が戻った葦切先輩から手帳を受け取り、小瑠璃ちゃんがフクロウまで届けてくれました。
その手帳にはカラスの内部についてかなり詳しく迫ってました。
ナハティガルの地下で稀モノを作成。
作家に薬物投与して書かせたものが稀モノになるらしい。
作らせているのは百舌山氏。大学教授ですね。
その作家のまとめ役が笹乞氏。あの小物っぽい人です。
笹乞氏は紫鶴さんともかなり面識あったし、昌吾くんたちとも情報共有させてました。
昌吾くんと紫鶴さんはわりと一緒にいる所が多いなぁと思ったら、一緒に行動してました。
以外と相性も悪くないのかな。
笹乞氏の作品を読んだことあると言ってたし。
そもそも、稀モノの影響で自殺未遂してたからなぁ。

その後も状況は悪化する一方。
首相暗殺未遂という事件が勃発、昌吾君も慌てて父の元へ。
首相はピンピンしていて、昌吾君もほっと息を吐き出してました。
それにしても、アニメとして初めて父子の面会シーンです。
前から若い首相で若い父親だなぁと思っていましたが。
昌吾君と並ぶと父子というより兄弟に見えてしまいます。
下手すると年が近い友人っぽくも見えますよ。
互いに心配して思いやりをかけるくらい仲の良い親子っぽいのになぁ。
何がいけないのか。
父親の造形に威厳がないせいか。
確かに顔はちょっと似てるっぽいけど……。
せっかくの良いシーンですが、別の部分が気になってしまいました。

首相暗殺未遂も動きが変だったし、途中でいきなり現れたカグツチ、医学生の累も顔が変だったなぁ。
ツグミさんと喋っているだけでも違和感あったのに、カグツチとしてカラスに乗り込む!と拳を振り上げている図も色々おかしかった。
何より一番やばかったのは、ツグミさんをアパートまで送り届ける燕野君たちがカラスに襲われるシーン。
襲う側も応戦する側もなーんかモタモタしててスピード感ゼロ、迫力もゼロで切迫感もない。
ツグミさんが走って逃げるくらいの余裕もありそうだったのに、「燕野君!」と叫ぶだけであっさり捕獲。
ヒロインが捕まることは予定調和としても、もうちょっとこう見せ方の工夫がほしかったなぁ。
燕野くんのモタモタとカラスのモタモタで、両方弱そうってどうなの。
警察官だから体術使って弱くないところも見せたかったんだろうけど。
相手に関しても、もう少し「こいつらやべぇ!」みたいな強さがほしかったなぁ。
単なる変質者が数を頼りに女の子一人をさらったようにしか。
余裕がないならないなりのやり方、逃げ方みたいなものがあるんじゃないかと。

さて、拐われたツグミさんは長椅子で意識を取り戻します。
髪の毛は解けてしまったけど、拘束はされてないみたい。
暗い部屋には稀モノが大量に並んでますが、ババーンと四木沼登場。
スポットライトが当たって、きっちり動きに合わせてましたよ。
シリアスなシーンなのに笑ってしまうのは、妙にコメディっぽいからなのか。
ただし四木沼の主張は笑っていられません。
ヤツはどうやら人為的にアウラを見る能力を手に入れたようですが、完璧なものとするためにツグミさんを利用する気らしいです。
つまりは子供を産んでもらう、とのこと。
ツグミさん、貞操の危機!?

その間にもカグツチは動き出すし、独房っぽいところに閉じ込められていた滉も部屋を抜け出して動き出す。
フクロウも朱鷺宮さんの許可が降りて隼人と翡翠の二人がナハティガルに向かい、紫鶴さんは昌吾君の車に乗り込んで走り出します。
ツグミさんを助けるため、カラスという組織に歯向かうため。
それぞれ思惑は違うようですが、騒動は収まりそうにないです。
次はどうなってしまうのか……?!
次回予告は昌吾君でしたが、今回唯一の和みシーンでした。
料理を覚えたから食べてほしいんですって……!
なんて可愛いんでしょうか、彼は。
ゲームの個別ルートやってみたくなります。
累とかかなり久しぶりに現れたけど、そういえば居たなぁくらいの認識でした。
個別ルートプレイしてみたら、また違う印象なんだろうか。

そもそもカグツチは何がしたいんだ?
次回でその謎は解明するんでしょうか。
僅かな情報を見るに、ツグミさん四木沼の毒牙からは逃れられたっぽいけど……。
どうでもいいけど、歯で手袋脱ぐシーンはギャグにしか見えないよ。
顔は狂気じみてるけどさ。
どうにもシリアスな場面とやってることが噛み合っていない気がしました。
話としては面白いのに、アニメとしてイマイチな印象が拭えません。
その辺りが残念だなぁ。

次回はいよいよ十話です。
果たして、どんな展開になるのか。
色々不安もありますが、じっくり見たいと思います。


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