ニルアド第十二話感想
2018/06/26 カテゴリー:感想 タグ:アニメ,ニル・アドミラリの天秤
アニメ「ニル・アドミラリの天秤」第十二話を見ました。
「帝都幻惑綺譚―ニル・アドミラリ―」です。
ついに最終回です。
ラスボス・隠さんと対峙、炎の稀モノ事件の解決に動きます。
そしてツグミさんの個人的な決着もあって、その後のエピローグが描かれます。
大団円……と思いきや、見たことないキャラがちらりと顔を見せたりして、続きをちらつかせてくれてます。
もしかして、評判良ければ二期もあるのかな。
個人的には来て欲しいかも。
たぶんあの新キャラはゲームFDの方に出てくるんだろうし。
恋愛としては特に決着はついてませんが、基本的にツグミさんモテモテということで。
個人的には隼人一歩リードに見えたなぁ。
もし二期があるとしたら、どうなるか判りませんが。
ともかく、十二話について細かい部分の感想を書いていこうと思います。
隠さんの過去が明かされ、ツグミ&ヒタキ姉弟を巻き込んで焼身自殺を図ろうとします。
過去回想シーンに出てきた、幼い頃のツグミ&ヒタキ姉弟がめちゃくちゃ可愛い!
まさに天使!
あんな純真な微笑みとキラキラした目を向けられて、無邪気に慕われたら邪念も浄化されますよ。
隠さんはかえって拗らせてしまったけど。
狂気に蝕まれた彼に対して、ツグミさんは為す術なく陥落。
稀モノに取り込まれてしまいました。
というか、懐からガバっと取り出した和綴本の見開きを提示されただけで、暗示にかかっちゃうものなんですかね?
アニメ的演出なんだろうけど、ちょっと強引すぎなような。
ヒタキくんや葦切さんだって、ある程度読み進めて暗示にかかっちゃった感じがしたのになぁ。
ダークサイドに引きずり込まれたツグミさんは、隠さんの過去を目の当たりにします。
幼い頃両親と三人で幸せに暮らしていたけれど、出兵した父の戦死から一家崩壊。
母親が焼身自殺、隠さんだけが取り残されてしまった。
原因は父の死だけど、母親の精神状態が強く彼に影響与えてしまったんだなぁ。
四木沼らカラスの稀モノは投薬による擬似的な代物だったけど、彼は純粋培養されちゃった感じしますね。
しかも稀モノを見ることができて、自ら書くことで生み出すこともできる。
実験と称してフクロウの仲間を標的にして、朱鷺宮さんの大切な人も亡くなってしまった様子。
きっと恋人か旦那様なんだろうな……。
彼女がフクロウと稀モノに思い入れがあるのも、じつは隠さんが元凶ということか。
色々納得しました。
隠さんは本を書きたくてたまらないと、稀モノにのめり込んでいく。
そうしないと炎に焼かれて痛い、苦しいと喚く。
その呪いのような言葉がツグミさんを追い詰める。
ヒタキくんは簡単にとっ捕まって縛り上げられ……年頃の男の子なのに、体力ないなぁ。
大人相手とはいえ、抵抗できなかったのか、彼は。
三人とも隠さんが持ち込んだであろう油被って、ロウソクの火を落とされそうになります。
そこへ間一髪、隼人さんと朱鷺宮さんが到着。
隼人さんは剣を抜いてロウソクを切断、火を消して隠さんを殴り倒し、ツグミさんを取り戻そうとする。
「久世!」と叫んでいたのが「ツグミ!」と名前呼びになったのが良かったなぁ。
正気に戻ったツグミさんを抱きしめたのも良かった。
……油でベトベトだろうにね。
Suaraさんの曲が挿入歌として流れたのも良かった。
エンディングテーマとして相応しいと思う。
さて、隼人・朱鷺宮の両者は隠さんを殺したいくらい憎んでいる、と隠さんは思い込んでいるようで。
「殺せ」と吐き捨ててましたが。
でも殺さない。きちんと生きて罪を償え、と諭す。
乙女ゲーム原作アニメだから、これくらい温くてもいいのかな……と、うっかり流されそうになりましたが。
ちょっと、皆さん! 忘れてません?!
ヒタキ君は死んでいないとはいえ、火傷を追って死にそうになってましたよ?
傷害の被害者でしょ?
なんで何も言わない?
ツグミさんも憐憫の眼差しで諭し、手なんて握っちゃいましたが。
隠さんは子供のように泣き崩れてましたが。
いやいやいや、おかしいでしょ。そんなことでいいんですか?
ヒタキ君も土壇場では何も言えなくなってしまう子なのかな。
何か呆然とするだけで、反応すらできない様子でしたよね。
この子、本当に大丈夫?
釈然としないまま、朱鷺宮さんとツグミさんの話し合いになります。
ツグミさんの処遇についてですね。
今後どうするかと問う朱鷺宮さんですが、ツグミさんは「ここに居る」とのこと。
聞き耳たててた男性陣はほっと一安心の様子でした。
隼人は言い訳してたけど心配だったんだよね。
まったく可愛いなぁ、なんて呑気にかまえていたら、ツグミさんがその前に、と言い出す。
何かと思えば、第一話で出てきた婚約のお話。
その一件を片付けてからフクロウに復帰するつもりらしいです。
晴れ着をまとってお相手のお屋敷に乗り込みます。
振り袖のツグミさん可愛いなぁ。
やっぱりこういうのが似合いますね。さすがお嬢様。
通された広間にはピアノが置いてあり、誰かがそれを演奏。
ツグミさんは待つこともせずにいきなり本題を切り出してました。
えー……お嬢様なのに、そんな失礼なことしちゃうの?
普通、ピアノ弾き終わるまで待つもんだろうよ……。
ツグミさんせっかちすぎない?
なんて思ってたら、現れたのは綺麗に髪をオールバックにまとめていた隼人。
いや、最初誰かと思いました。
声を発するまで隼人と気づかなかったよ……。
ツグミさんも混乱してましたが、それ以上にこちらも混乱してました。
つまり、尾崎という名字は偽名で、社長の御曹司という立場と離れて仕事がしたかった、ということらしいです。
ツグミさんに婚約を申し入れたのは最初からツグミさんが好きだったから。
彼が語る「難攻不落の公園の君」というのは、ツグミさんのことだった、と。
いやぁ、騙されました。
この展開は卑怯だ!
ちょっと頬を染める隼人に胸キュンでしたよ! やられた!
フクロウで働きたいというツグミさんの気持ちを尊重して、婚約は白紙撤回だって。
……ちょっと残念。
ツグミさんもまんざらではなさそうだったのにね。
でも、隼人さんはツグミさんを諦めるつもりはないらしい。
同じ気持ちになってもらうと宣言して、いつもの髪型に戻ってました。
この恋人未満な関係というのも美味しいかも。
その後の皆もそれぞれ描かれてました。
葦切さんの側には小瑠璃ちゃんが居て、ウサギさんにカットしたりんごを「あーん」と運んで食べさせてました。
ちょっと照れてる葦切さんと、ぐっと拳を握りしめる小瑠璃ちゃん可愛い。
朱鷺宮さんと猿子さんは「お疲れ様」と盃を交わしてました。
写真立てには朱鷺宮さんとお相手の方。「終わったよ」と報告してたみたいです。
相変わらず猿子さんはド派手な仮面つけたままだけど、脱がないのかね?
素顔見てみたいのになぁ。
翡翠君は庭の木につけた鳥籠に、カワセミが来ていたことを発見。
昌吾君はキッチンでお料理、ビーフシチュー作ってました。相変わらず「お坊ちゃまと呼ぶなー!」と叫んでましたが。
雉子谷さんはもしかしてわざとやってる? と疑いたくなるほどですね。
滉は映画館の看板を見てチケット二枚を取り出し、ツグミさんをデートに誘う気満々です。
紫鶴さんは原稿を焼きし捨ててましたが、いつか彼女に先生のことを話したいとのこと。
どんな意味があるのかは、ゲームやらないと判らないですね。
つい忘れそうになる累ですが、本屋さんでばったりツグミさんと再会。ちゃんと学生してて、夢に向かって邁進しているようです。そしてツグミさんのことも諦めてないみたい。
ツグミさん包囲網ができあがりつつある中で、隼人は杙梛さんとビリヤードしてました。
9番ボールがポケットに入る……!というところで、ペリがナチュラルに妨害。
そういえばこの子、物語と無関係な所でちょこまかしてましたよね。
杙梛さんは情報屋として色々便利なんだろうけど、ペリはもう好き勝手してたような。
CM切り替え前のアイキャッチで出てくるから、存在感は抜群でしたが。
歌が流れた後は、一話を踏襲。
和綴本を持って逃げようとした天パっぽい人を追い詰めて、「フクロウだ」と宣言するわけですが。
今回はツグミさんがその役を担ってました。
ドヤ顔で終わり。
一件落着……なんだけど、四木沼夫婦と謎キャラの三人が船に乗っていたりして、意味深ではあります。
もし二期つくられるようなら、その伏線になるのかな。
そういえば四木沼の元には軍人キャラとか出てたけど、さっぱり活躍の場がなかったですよね。
彼が物語に絡むのを密かに楽しみにしてたのに。
出すだけ無駄だったのでは? 持て余してたのかな?
その辺りを知りたかったら、ゲームをやれってことなんでしょうか。
販促アニメということなのか。
恋愛を主軸にした物語のはずが、曖昧なまま終わっちゃったし。
彼らのどれか一人との関係を見たかったら、ゲームをやれって感じですもんね。
エロチックな意味深映像をエンディングに流しておきながら、本編では色っぽいシーンなかったしなぁ。
あ、ツグミさん強姦未遂ならあったけど。
抱きしめるとかハグまでは接触あったけど、キスもなかったなぁ。
それはそれで良いけど、原作ゲームは微エロ方面で有名だったので意外でした。
誰ともくっつかないのなら、微妙な関係で引き伸ばした方が美味しいですね。
総合的にアニメとして見るなら、悪くはない、という感想です。
細かい部分でツッコミ所も多かったし、チグハグな印象は最後まで拭えませんでしたが。
かえってゲームの方が気になったし。
二期……はあるのかな。やる気っぽいけど、状況次第だよね。
ついでに言うなら、OPとEDをゲームと同じアーティストの方にお願いしてほしかったな。
アニメのOPも単体で聞くなら悪くないんだけど、映像合ってないし。
カット割りも動きも不自然だったし……。
もっと気合入れてほしかったな。大張さんとか幾原さんとか力のある人を使ってくれとか、贅沢は言わないからさ。
EDは論外。
声優として好きな方ですが、今回の歌はちょっと……。ファンの方には申し訳ない。
作品の余韻が吹っ飛んでしまいます、色んな意味で。
やっぱりアニメの歌って重要なんだなぁと改めて認識。
何はともあれ、楽しい三ヶ月でした。
毎週感想を書くのは大変でしたが、なんとか完走できました。
また何かあったら書いてみたいです。
来月から夏アニメが始まりますが、何が心にぐっと来るのか。
楽しみなような、不安なような。
複雑な気持ちですが、色々録画してみたいと思います。