アニメ「明治東亰恋伽」感想
2019/12/28 カテゴリー:感想 タグ:アニメ,明治東亰恋伽
2019年も残り数日となりました。
乙女ゲームにまつわる感想やレポを書こうと思っていたら、いつの間にか年の瀬差し迫る状況に。
今年見た乙女ゲアニメといえば、「明治東亰恋伽」。
ただし録画して溜め込んだ後に一気見したので、毎週感想更新はできませんでした。
今日になってまとめ感想です。
ドラマも録画したままになってますが、今年中に間に合わず。
来年こそは全話ちゃんと視聴したいです。
そしてできたら感想も書きたい。
何はともあれ、アニメ「明治東亰恋伽」です。
事前情報は明治時代の著名人が攻略対象の殿方として出てくる程度。
どんな物語になるのか、さっぱり解らないまま一話を視聴。
ヒロイン・綾月芽衣ちゃんには人外の存在を認知できる特殊な能力があり、それが原因で他人と距離を保っている女の子だそうです。
大きなピンクのヘッドフォンをつけているのもそのため。
変な声が聞こえることと、他人の声を遮断するため、みたい。
そんな彼女が下校途中にサーカスのような場所に迷い込む。
マジシャンのマジックに唐突に巻き込まれ、気付けば知らない場所に飛ばされてしまいます。
そのマジシャンがチャーリーという名で、芽衣ちゃんを明治時代にトリップさせた張本人だそうです。
ぼーっとしている芽衣ちゃんの前に突然馬車が現れ、森鴎外&菱田春草の二人が現れる。
二人に連れられて鹿鳴館に乗り込む21世紀JKの芽衣ちゃん。
格好も現代のまま、ブレザーとタータンチェックのスカートに黒タイツ姿なので、一人だけ浮いてしまいます。
そこで出会うのが、泉鏡花、川上音二郎、小泉八雲、藤田五郎という攻略対象の殿方。
芽衣ちゃんの「人間外の存在を認知できる能力」が「魂依」だと発覚。
鏡花さんも同じく魂依だそうです。
藤田氏には何か遺恨がありそう?
八雲さんは逆に興味津々の様子。
第一話でざっと各人のキャラクター性や設定を紹介していくパターンでした。
個人的にはタイムスリップというよりは異世界転移っぽい印象です。
芽衣ちゃんの記憶が混乱しているらしいのですが、ラフカディオ・ハーン=小泉八雲というのは知っていたし、彼女の知識の基礎は現代というまだらな状態。
明治と現代の金銭感覚のギャップがあったり、食べ物の知識も現代基準だったしなぁ。
この辺りはJKがタイムスリップしたらありがちネタ展開と言えばそうなんだけど。
あまり物を知らないと学力や偏差値が心配になってしまいます。
現役高校生でその知識量はまずいだろう、とか。
その辺の言い訳として「記憶喪失」があるんだろうけど、それもちょっと中途半端に感じました。
例えば芽衣ちゃんがナチュラルに「そういえば明治時代はこうなんだっけ」なんて言う台詞を心中に零してますが、それはつまり現代と比べているわけで、記憶があるように見えてしまうわけです。
ツッコミ入れているのも野暮というものなんでしょうか。
とはいえ、一生懸命で時に無邪気な芽衣ちゃんは嫌いではありません。
思いつくまま自由奔放な言動の鴎外さんに振り回されて、芽衣ちゃんは単なる居候ではなく婚約者になってしまいます。
しかし鴎外さんにふさわしい女性ではないのではないかと不安になった芽衣ちゃんは、偶然すれ違った美女に「私を女にしてください!」と願い出ます。
美女の正体は芸子に扮した川上氏なんだけど、向こう見ずで真っ正直な芽衣ちゃんを面白いと思ったのか、置屋に連れて行って稽古という名のスパルタ特訓を施します。
この辺りの話は結構面白かったなぁ。
川上さんが無邪気で無防備な芽衣ちゃんに手を出せなくて焦れったい様子なのも、鏡花ちゃんが乱入してドタバタするのも楽しかったです。
ついでに川上VS森の対決になって、芽衣ちゃんを挟んだ三角関係になってたのも良かった。
とはいえお稽古事だけではなく芸子のお手伝いをすると言い出して、あまつさえ宴席に出るのはどうかと思うのですが。
森鴎外の婚約者名乗ろうっていうお嬢さんが芸子だなんてスキャンダルもいいところでしょう。
その辺大丈夫なのか? とヤキモキして見ていたら、とんでもない方向に爆走してました。
宴席に集まったのは経済界のお歴々で、どうやら東京に電気の街灯を設置するか否か、投資を促すための酒の席らしいのですが。
話を聞きつけた芽衣ちゃんが「電気は大事!」と皆の前に躍り出て、唐突に歌い出す始末。
衆目にさらされるの好きじゃないとか言ってなかったっけ。
その芽衣ちゃんのお遊戯で説得させられたあげく、あっさり投資するとか言い出すお偉いさんたち。
この茶番は一体……。
芽衣ちゃんの学力を心配していたら、大人たちも知能やばかった……。
その後も魂依の力を使って様々な問題を解決しつつ、芽衣ちゃんは鴎外さんに想いを寄せるようになってました。
当然彼の「舞姫」も出てきますし、エリスも出てきます。
芽衣ちゃんはそれでも鴎外さんが好きと言い、側に居たいと言うようになります。
当初は一ヶ月で現代に帰ることができるとチャーリーさんから聞いて納得していたのに、「ここに残りたい!」と前言撤回。
チャーリーさんはあっさり承諾してました。
芽衣ちゃんが望むなら叶えてあげる、とかなり甘いです。
この辺り、何か事情があるのかな? と彼に関する謎も気になるところですが。
例の茶番で挫折しかけていたのですが、ヒロインがまっすぐ好きな人を想う展開は大好物です。
単に甘い台詞を囁かれるだけではなく、好きになった人を好きと主張する一途さ、健気さは応援したくなります。
そのまま鴎外さんとくっつくのかなー?
最終回どうなるんだろう?
なんて、わくわくして見ていたんですよ。
まさか現代に戻るENDだなんて、誰が想像するでしょうか。
芽衣ちゃん、鴎外さんが好きだったんじゃないの?
現代にやり残したことがどうのと言ってたけど、声をかけてくれたクラスメイトの方が大事なの? いや、それも彼女が成長する上では必要なのかもしれないけど、好きな人を差し置いてもそっちを選んじゃうの?
鴎外さんも納得しちゃったよ?
なんか妙に爽やかな終わり方しちゃったよ?
「もし君がいなくなってしまったら」みたいなことつぶやいて、少々ヤンデレっぽい雰囲気醸し出してたのに!
ええーそりゃないよー……。
正直、がっかりしました。
くっつく展開が見たかったのになぁ……。
乙女ゲーム原作のアニメは、基本的に誰ともくっつかないか、メインルートのメインヒーローとくっつくかの二択です。
くっつくにしても物語の途中経過で他の攻略対象ルートも回り道して、多少ネタバレ含んでしまう所が欠点と言えば欠点です。
改めてゲームをプレイすると新鮮味がなくなってしまうんですよね。
それでもくっつかないよりくっつくENDが望ましいです。
ノルンやコドリアは途中で文句言いつつも納得したし、ニルアドは期待外れと感じました。
めいこいも正直、期待外れ枠となてしまいました。
でも原作はゲーム。
春草さんや川上さん、鏡花さんなど気になるキャラクターもいっぱいです。
そもそもチャーリーさんの正体も中途半端だよね。
昔から側にいて見守っていた人外の存在みたいだけど、タイムスリップできる力があるってどういうことなんだろう?
アニメで放り出された謎もあるし、そもそも感情の行き場がなくて悶々としています。
色々納得いかないー!
ちょっと好きと思ってしまっただけに、拗らせてしまったかも。
これでアニメが大団円END的な展開だったら、見ているこちらの感情も綺麗に収まったかもしれません。
見終わった後、ああすっきりした、楽しかった、想いが報われてよかった、と感じたらそこで終わっていました。
逆の気分しか味わえず、でも作品が嫌いというわけではなく、今のままではもやもやしっぱなしです。
ある意味、他の媒体へも手を出させようという周到な計算でこの展開になった……とか?
そんなはずはないと思いつつ、ついつい疑ってしまいたくなります。
ドラマも録画しているし、こちらも気になるところ。
アニメと比べつつ、楽しんで見てみたいと思います。
そして来年にゲームや劇場版を見ていたら笑ってやってください。
長々と書いてしまいましたが、今年を振り返っても反省ばかりです。
来年こそ、もう少し色々更新したいと思ってます。
少なくともブログくらいは動かしていきたいです。
それではこの辺で。
よいお年をお迎えください。